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現場

 小学生の頃、踏切近くで列車の音を録音していた。当時流行ったRunaway(ラジカセ)とマイクを自転車に積んで行った。マイク相互の距離をなるだけ遠ざけるとステレオ効果が良くなることもわかった。

 ある時、保線員の姿を見つけた。レールの間を歩きながらこちらへ近づいて来る。レールの点検をしているようだ。やがて私に近づくと、録音機材をみつけ「何をやってんだ」と怒鳴った。「すいません、電車が好きで、録音していたんです、これがマイクで、これがカセットテープで.....」と答えると、私の頭をなでながら「そうか、線路に近づけちゃダメだぞ。電車が止まっちゃうからな」と言ってその場を立ち去った。怒られたことよりも「この人が鉄道を守っているんだぁ、格好いいなぁ」と思った。

 30歳になって某鉄道会社の司令室にいた。列車の運転士から無線が入る。「○○番踏切で子供が遊んでいる!!」。指令は後続の列車に連絡し警戒する。私は子供の頃を思い出し、多少恥ずかしい気持ちにもなったが「夢があるなら頑張れよ」とその子供を応援したくもあった。

 オレンジ色の最終列車が私のすぐそばを通り過ぎた。「貴列車を認知しているよ」という合図を運転士に送る。「運転士は確認した」という合図の汽笛を鳴らす。枕木の上を歩きながら「自分の人生、これで良かったのかな」という思いもするが、すぐさま安全確認のための動作に移る。

 新宿、渋谷、池袋で友人達と飲み明かし、始発が来るまで駅の周辺で寝た。そんなことを思い出しながら、始発列車が定刻通り通過するのを見ていた。

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